4日目の流れ |
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ストーリー筆者 きよちゃん/宮崎県串間市
朝露が残る緑に囲まれながら、前夜のクリスバーでの楽しい余韻を残しつつ、この3日間で私の中に何か大切な気づきが生まれはじめているという、内側で起きている変化と向き合いながら静かに会場に向いました。
サークルの真ん中に置かれたシダの葉や銀杏の苗木、ドクダミの花に込められた想いと意図を受け取り、昨日のワールドカフェで出てきた私たちのニーズが書かれた付箋を、改めて願いを込めて折りながら、サークルの真ん中に置いてチェックインをしました。 チェックインの後は、死にゆくシステムと、生まれ、生きるシステムが変容していくことについて「2つのループ」を学びました。「古いシステムにいる彼らがシステムと共に死なないように、優しさと慈愛を持って彼らに手を差し伸べられるように、新しく生まれるシステムのなかで力をつけていく必要がある」というクリスの言葉は、私たちが実践してきた日々は、対立ではなくつながりを持って前に進んでいくためのものだということに気づき、とても勇気をもらいました。 また、輪の中に一緒に座っていた赤ちゃんの隣に並んで話すクリスを見て、いつかこの世代の子たちと新しいシステムの中で一緒に過ごせるように、安心安全に橋渡しができるように、失敗しても「まーすてき!」と笑い合って力をつけながら、学びと実践を続けていきたいと心からそう思いました。 続いて、複雑な状況でチームでプロジェクトを進めていく時に役に立つツールとして「ケオディック・ステッピング・ストーン」について学びました。ここでは、それぞれが自分の持ち場でやってきたこと、これからやろうとしているプロジェクトを振り返りながら学んでいる様に見えました。 私自身も、どのように協働するかの原則、可能性を制限するリミティング・ビリーフなど、「そこは考えたことがなかった」とこれまでの実践を振り返りながら、「次はこうやってみよう」と具体的な実践に向けて学ぶことができました。 たっぷり学んだ後はランチの時間。最終日最後のご飯ということで、繋がりを意図したランチタイムを考えてくれた参加者チームから「個人、家族、会社・職場、地域、日本、地球、宇宙の中で、あなたはどこにいますか?」という問いかけがあり、それぞれピンと来る場所に移動して、近くにいる人たちと一緒にお昼を過ごしました。 私がいたサークルでは、「なぜこの場所を選んだのか」や「普段どんなことをしているのか」「日常生活で感じている疑問」などが話されました。ランチの時間は、この4日間で私たちは沢山話を聴き合ってきたけれど、まだ出会っていないストーリが沢山あるという気づきとともに、「もっと新しいストーリーを出会えるかも」という先に続く繋がりにワクワクしながら過ごしていました。 ランチの後、カタチにしていきたいプロジェクトをみんなと話してサポートし合うために、プロアクションカフェがスタート。開かれたチャンスに9人が手を挙げて話し合いを呼びかけ、次の3つのステップで進んでいきました。 1「プロジェクト・呼びかけの後ろにある探求は何ですか?(ニーズや目的を理解する)」 2「プロジェクトがもっと完全に、実行可能になるために何があったらいいですか?(何が足りないかを見つける)」 3「内省(自分自身が何を学んでいるか、次にどんなステップを踏むか、どんな助けが必要かを見つける)」 プロアクションカフェが終わった後の会場は、エネルギーがとても高くなっているように感じられました。頭で考えていたことと、心から願っていたことに違いがあったという声や、自分の中にあった沢山のリミティング・ビリーフ(思い込み)が外れたという声、話を聴いてくれてありがとうという心からの感謝の声が会場から聞こえてきました。 プロアクションカフェの時間は、私たちは「違う」からこそ力になれることがある。その可能性を言葉にしなくても「話を聴き合う」ということを通して体現している姿に何度も立ち合い、「違いを大切にしよう」と言葉で言われるよりもずっとパワフルな実感を受け取りました。 そして、Art of Hosting Nagara2019のブレスを閉じる時が近づいてきました。参加者からの呼びかけで、前日のクリスバーをきっかけに生まれていた「September」の替え歌Art of Hostingバージョンをみんなで歌ってクロージングへ。お互いの顔を見ながら歌ったり踊ったりする時間は、4日間を過ごして得た学びはそれぞれ違うけれど、共に過ごした「時間」や「わたしたち」という美しいコミュニティが、きっとこれからも私たちの力になる、と背中を押してもらった気持ちになりました。 それから、「この3泊4日間でみえた違いの中でもっと楽しんでみたくなったり、向き合ってみたくなったものは何ですか」「無限ゲームを生きていく中でやってみたくなったことは何ですか?」の問いに、今、心の中にある言葉をゆっくりと紡いでいきながらペアになって話していきました。最後は、手を取り合って大きなサークルになり、「いってきます」の言葉とともに新たな一歩をスタートさせ、3泊4日のブレスを閉じました。 |